クレジットカード業界の現状と今後の動向を調査!カード会社研究

クレジットカード業界の市場規模は、今後さらに拡大していく ことがデータから予測されています。

ここでは、クレジットカード業界の動向を把握するために、

  • 日本における クレジットカード決済比率の推移
  • 日本と海外で異なるショッピングのクレジットカード決済比率
  • キャッシュレス化を牽引しているクレジットカード以外の要素

の3つについてみていきましょう。

日本のクレジットカード決済比率は年々上昇している

カードを持つ男性

一般社団法人日本クレジット協会が発表した「日本のクレジット統計 2015(平成27)版」によると、クレジットカード業界の市場規模は年々拡大していることがわかっています。

例えば、

  • 信用供与額(クレジットカード会社等が1年間に消費者に信用供与した金額)
  • 信用供与残高(信用供与額のうち、期末時点において返済されていない残高。例:リボ残高等)

のふたつの数値を追った場合、

西暦 信用供与額 信用供与残高
2013年 417,915億円 79,876億円
2014年 462,663億円 85,797億円
2015年 498,341億円 92,804億円

となっており、どちらも右肩上がりの成長を続けていることがハッキリわかります。

そして、消費者庁が発表した「オンライン決済、スマホ決済の動向整理」によると、民間の消費者支出に対するクレジットカード決済の割合は、

  • 2012年:14.1%
  • 2013年:14.3%
  • 2014年:15.7%

このように、 額だけでなく決済比率も増加しており、インターネットの普及によるネットショッピングの発達などを追い風にして、今後もこの流れは続いていくでしょう。

それでもまだ他国に比べて日本の決済率は低い

年々その市場規模を増していく日本のクレジットカード業界ですが、 海外に比べるとまだまだその決済比率は低いと言わざるを得ません。

以下は、アメリカ、イギリス、韓国のカード決済比率(デビットカードを含む)です(引用元「JCB カード業界の可能性」)。

  • アメリカ:57%
  • イギリス:29%
  • 韓国:62%

このように、日本では徐々に浸透してきたカード決済という支払い方式も、海外ではすでに多くの消費者が利用しているのです。

電子マネーやネット通販もキャッシュレス化を牽引

クレジットカード普及の追い風になっているのが、

  • 電子マネー
  • ネット通販

のふたつの要因です。

現金を持たないキャッシュレスな取引ができる電子マネーの発達により、 「現金を持たない人」が以前より増えてきています。

また、Amazonを筆頭に目覚しい成長を続ける ネット通販業界においては、現金ではなくクレジットカード決済がよく用いられるため、クレジットカード業界にとっては追い風が吹いていると言えるでしょう。

このように、海外に比べるとまだまだ浸透はしていないものの、年々その規模を拡大させているのが日本のクレジットカード業界です。また、その流れは電子マネーやネット通販の発達により、今後さらに加速していくでしょう。

次の項からは、そんな日本のクレジットカード業界における、カード会社の勢力図をランキング形式で解説していきます。

日本のクレジットカード会社ランキング

クレジットカードランキング

先に説明した通り、今後ますます拡大していくことが予測される日本のクレジットカード業界ですが、 各カード会社の規模・勢力図はどのようになっているのでしょうか。

カードショッピングの営業収益、営業利益、取扱高を、 各社の決算資料を元にランキング化してみました。

クレジットカード業界の勢力図や各カード会社の規模が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。 以下、条件です。

  • 決算時期は記載がないもの以外は17年3月期
  • 順位は子会社も合わせた連結決算の営業収益順
  • 会社によって「営業収益」と「経常収益」といった風にばらつきがあるため、「営業収益」で統一

1位:イオンフィナンシャルサービス株式会社(2015年度)

大手小売業イオングループの総合金融事業部門です。営業収益は1位であるものの、銀行部門や海外部門を含まれた数値のため、カード部門だけに限ると規模は半分ほどになります。

  • 営業収益:3,596億円
  • 経常利益:593億円
  • 取扱高:4兆8,919億円

大手小売業イオングループの総合金融事業部門です。営業収益は1位であるものの、銀行部門や海外部門を含まれた数値のため、カード部門だけに限ると規模は半分ほどになります。

毎月20日、30日のお買い物代金5%OFF、独自の電子マネーであるWAONと一体型のクレジットカードの発行など、母体である小売業の特色を活かした強みやメリットがあります。

また、会員専用のショッピングサイト「ときめきポイントTOWN」を経由してからAmazonやヤフーの商品を購入すると、ポイントが最大21倍になるというお得なポイント制度も魅力的です。

2位:株式会社クレディセゾン

  • 営業収益:2,920億円
  • 経常利益:570億円
  • 取扱高:8兆119億円

百貨店系クレジットカード会社が前身のクレディセゾンは、純粋にカード事業だけで見ると業界No1の規模を誇ります。クレディセゾンの発行するセゾンカードは、クレジットカード業界の中では珍しい 永久不滅のポイントが魅力です。

また、クレディセゾンはユーシーカード、出光クレジット、高島屋クレジット、りそなカードといった有名カードにも出資しています。

3位:三菱UFJニコス株式会社(2015年度)

  • 営業収益:2,701億円
  • 経常損失:△174億円
  • 取扱高:9兆6,398億円

日本最大のメガバンク三菱UFJフィナンシャルグループのカード事業会社・三菱UFJニコスも高いシェアを誇ります。三菱UFJニコスは、JALカードや信販系の企業ジャックスとも提携していることで有名です。

経常利益が赤字なのは、MUFGカード、NICOSカード、DCカードのシステム統合によるものが大きいため、今後改善していくでしょう。三菱UFJ系列は提携カードも多くさまざまなニーズに対応しているのはもちろん、 比較的低価格の年会費でゴールドカードやプラチナカードが発行されているのも魅力的です。

4位:株式会社JCB(2015年度)

  • 営業収益:2,692億円
  • 経常利益:262億円
  • 取扱高:25兆5,001億円

日本が世界に誇る国際ブランド「JCB」は、国際ブランドとしての決済代行機能だけでなく、自社でもカードを発行しています。取扱高は圧倒的ですが、それは国際ブランドとして決済機能を代行しているからであり、実際の収益の規模だけでいうとこの額になります。

JCBのカードは日本国内の優待サービスが充実していることが有名で、特に東京ディズニーリゾート関連のサービスは他のカード会社では受けることのできないものばかります。

5位:三井住友カード株式会社

  • 営業収益:2,234億円
  • 経常利益:346億円
  • 取扱高:12兆627億円

「三井住友VISAカード」のCMでお馴染みの、日本のメガバンク・三井住友のフィナンシャルグループが5位にランクインです。

三井住友カード株式会社が所属する三井住友フィナンシャルグループには、この他にも、セディナカード、ポケットカードなども傘下に含まれています。日本国内のクレジットカードなかでも歴史が古く ステータス性が高い分、信販系カードや流通系カードに比べると 審査も厳しめなことで有名です。

6位:株式会社オリエントコーポレーション

  • 営業収益:2136億円
  • 経常利益:335億円
  • 取扱高:1兆8,545億円

信販系会社であるオリコ(オリエントコーポレーション)も有名なクレジットカード会社のひとつです。設立当初は融資業務をメインで提供していましたが、1970年代から徐々にクレジット業務に進出し、今に至ります。

また、発行しているカードは最低ポイント還元率1%と高還元なのが特徴で、年会費も無料なため初心者の方でも作りやすくなっています。

7位:株式会社セディナ

  • 営業収益:1,521億円
  • 経常利益:71億円
  • 取扱高:3兆7,472億円

愛知県名古屋市に本店をおく、三井住友フィナンシャルグループの会社です。セディナカードは、 ダイエー、イオンで買い物をすると毎日ポイントが3倍になるため、それらの施設をよく利用される方には特におすすめです。

この他にも、海外で買い物をするとポイントが1.3倍になったり、ETCを使うとポイントが1.5倍になったりとポイントが貯まりやすいという特徴があります。

8位:楽天カード株式会社(2016年12月決算)

  • 営業収益:377億円
  • 経常利益:72億円
  • 取扱高:1兆3,906億円

ここ数年で急成長を果たしてきたのが、ネット通販「楽天市場」で有名な楽天が提供する楽天カードです。新規入会キャンペーンを積極的に行うだけでなく、楽天市場内や加盟店での高還元率を売りにどんどんシェアを拡大しつつあります。

また、上位にランクインしている三井住友や三菱UFJといった銀行系のクレジットカードよりも、 比較的審査が緩やかで作りやすいのも特徴のひとつです。

クレジットカード業界で今後トレンドになるもの

クレジットカードを持つ女性

日本のクレジットカード業界の市場規模やカード会社ごとの営業収益ランキングがわかったところで、ここからは今後のトレンドについて解説していきます。

これらのトレンドを押さえておくことによって、「どの分野、産業が伸びていくのか」の仮説を立てながら業界の動向を追っていけるようになるでしょう。

Apple Payの対応

アメリカのアップル社が提供しているApple Pay(アップルペイ)は、今後利用できるクレジットカードがさらに増えていくことでしょう。

Apple Payを使えば、クレジットカードやSuicaを読み込んでそのカード機能をアイフォンなどのデバイス内に取り込めるため、 アイフォンひとつで複数のクレジットカードを同時に管理できるようになります。もちろん、取り込んだカードで支払いをすることも可能です。

このように、「余計なカードを持ち歩かず、スマホひとつで支払い関係を管理・完結させる」という利便性を求める流れは、今後より加速していくでしょう。

電子マネーとの提携

クレジットカードと同じく、キャッシュレス化を求める人に人気の電子マネーとの提携も、今後より普及していくことが予測されます。

クレジットカードと電子マネーが一体となった利便性の高いカードの増加はもちろん、クレジットカードからの電子マネーへのオートチャージといった機能も、利便性を求めるユーザーの支持を受けて拡大していくでしょう。

また、 利便性だけでなく、支払い時のポイント2重取りができるのも、この仕組みの大きなメリットです。

デビットカードやプリペイドカード

銀行口座から支払いと同時にお金が引き落とされるデビットカードや、設定した金額まで使用可能なプリペイドカードも、キャッシュレス化の流れを受けてさらに普及していくことでしょう。

特にデビットカードはクレジットカードに比べて支払い猶予がないものの、その分無理な買い物をするリスクがないため、 ついついショッピングなどで浪費し過ぎてしまう人におすすめです。

また、デビットカードの機能はキャッシュカードやクレジットカードに付帯していることが多いため、「デビットカードとして使えることを知らずに持っていた」ということも珍しくありません。

統計数値上での保有数には変化はないかもしれませんが、「手持ちのキャッシュカードやクレジットカードをデビットカードとして利用する人が増えていく」という流れは拡大していくでしょう。

東南アジアでのシェア拡大

東南アジアはこれまでインターネットの普及率が低かったため、クレジットカードの使用率も欧米や日本に比べると低い傾向にありました。

しかし、近年では目覚しい発展を遂げ、インターネットを初め生活インフラが整ってきており、 クレジットカード各社が事業進出・顧客開拓に動いています。

少子高齢化が進んでいる上にクレジットカード普及率の高い日本では、どうしても限られた市場を奪い合うことになってしまいます。

そのため、日本のカード会社が東南アジアに進出するのは、ある種当然の流れと言えるでしょう。

例えば、業界シェアNo1のクレディセゾンは2016年の決算関連資料において、アジア各国に対して金融インフラを提供することによって現地経済の発展に貢献し、そこから展開エリアを拡大していくことを明確にしています。

まとめ

それでは、この記事の内容を改めて振り返ってみましょう。

  • 日本におけるクレジットカードの決済比率や市場規模は年々上昇している
  • 日本は海外に比べるとカード決済の比率が低水準
  • 電子マネーやネット通販の普及に伴って、今後もクレジットカードの決済比率はより一層増加していくことが予想さる。
  • 日本のクレジットカード業界では、百貨店系、銀行系、信販系、流通系など、さまざまな母体をもつカード会社がしのぎを削っており、まさに「群雄割拠」の状態。
  • 今後、日本のクレジットカード業界では、
     1.Apple Payの対応
     2.電子マネーとの連携
     3.デビットカードやプリペイドカードなどの浸透
     4.東南アジアへの進出など、まだ普及率の低い国や地域への進出
    などがトレンド化することが予測される。

この記事を読んで、クレジットカード業界全体の市場やシェア、そして今後の動向を予測するときに参考にしてみてください。

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