ふるさと納税と住宅ローン控除を併用すると控除額は変わる!併用したときの計算方法まで紹介!

茶色家の模型と白い電卓

「ふるさと納税に興味はあるけれど住宅ローン控除が受けられないのでは?」

ふるさと納税による寄付金控除と住宅ローン控除は併用して受けることができます。

しかし、併用したタイミングと金額によっては住宅ローン控除が減額されてしまう場合があるので、注意が必要です。

この記事では、ふるさと納税と住宅ローン控除を併用した際にどちらの恩恵も充分に受けるための控除上限額の計算方法と、早見表やモデルケース3例ご紹介します。

この記事であなたもふるさと納税と住宅ローン控除の仕組みを知って、ぜひふるさと納税にチャレンジしてみてください。

ふるさと納税と住宅ローン控除で住民税が控除される仕組みをそれぞれ解説!

ふるさと納税と住宅ローン控除制度には、どのような申請の方式があるのか、ご紹介します。

また、どのような場合にどの申請方式を使うことができ、どのような流れで税金が控除されるのか、それぞれの仕組みを詳しく解説します。

そもそもふるさと納税ってどんなもの?

ふるさと納税とは翌年に収めるはずの税金を、今年あなたが応援したい団体や自治体へ寄付金として先払いすることで、翌年の税額が控除される「寄付金控除」のひとつです。

具体的にはふるさと納税した金額から自己負担金の2,000円を差し引いた額(※所得により寄付上限有り)が控除されます。

ふるさと納税するともらえる返礼品は、納税に対するお礼の品物やサービスです。

ふるさと納税で控除を受けるためには2つの申請方法があります。

また、ふるさと納税で控除される税金の種類には、次の2つがあります。

  • 所得税
  • 住民税

住民税が控除されるため、同じように住民税の控除を受けられる住宅ローン控除を申請している方には、影響があります。

なお、申請方法によって控除される税金の種類が異なりますので、2つの申請方法について、順に詳しく説明します。

ワンストップ特例制度は住民税を控除

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした自治体への簡単な申請だけで、確定申告をする代わりになる特例制度のことです。

ワンストップ特例制度は住民税のみを控除する制度で、翌年支払う分の住民税から減額されます。

所得税の控除分もまとめて住民税から控除されるため、確定申告とワンストップ特例制度のどちらを選んでも、ふるさと納税による控除額に差は生じません。

ただし、実際には自治体によってはワンストップ特例制度を利用した場合、特例控除が設定されている自治体があるため、ワンストップ特例制度の方がお得な場合も有ります。

ワンストップ特例制度についての詳しい説明は下記記事をご覧ください。

確定申告は住民税と所得税から控除(還付)

寄附金控除の申請に確定申告すると所得税住民税どちらからも控除されます。

ワンストップ特例制度は住民税のみなので、ここが異なる点です。

ふるさと納税を行なった翌年の3月15日までにお住まいの市区町村で確定申告をすると、寄付額に応じた還付・控除が受けられます。

自営業者はもともと確定申告をする必要がありますから、ふるさと納税をした場合、申告書の寄付金控除欄に記入することで控除が可能です。

また、給与所得者であっても以下の条件に当てはまる方は、確定申告をする必要があります。

  • 住宅ローンを組んだ初年度で住宅ローン控除を受けたい
  • 医療費が年間10万円以上または総所得金額の5%のため医療費控除を受けたい
  • ふるさと納税を5ヶ所以上した
  • 5ヶ所以内だがワンストップ特例制度の期限である翌年1月10日に間に合わなかった

住宅ローン控除や医療費控除のために、あとから確定申告をすることになった場合は、ふるさと納税の寄付金額も忘れずに申請するようにしてください。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

住宅ローン控除とはどんな制度?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入したり、省エネやバリアフリーなど特定の改修工事をしたりする方に対して、年末のローンの残高に応じて税金が控除される制度です。

「住宅借入金特別控除」や「住宅ローン減税」とも呼ばれています。

この制度の適用を受ける条件には、所得が3,000万円以下であることや返済期間が10年以上の住宅ローンであることなどがあります。

適用を受けると、ローン開始から10年間、ローン残高(住宅の取得金額が限度)の1%が所得税から控除されます。

所得税から控除しきれなかった分は住民税から控除され、その限度額は収入ごとに設定されているので注意が必要です。

詳しくは、ナビナビ住宅ローン「家を買ったら住宅ローン控除(減税)の申請をしよう!」で解説されているので、こちらも参考にしてみてください。

確定申告をしないといけない場合(初年度)

住宅ローン控除を受けるためには、住宅ローンを組んだ初年度のみ確定申告をする必要があります。

住宅ローン控除を受けるには、建物・土地の登記事項証明書建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し、住宅ローンの残高を証明する「残高証明書」などの書類が必要です。

住宅ローン控除のために確定申告をすると、ふるさと納税も確定申告により寄付金控除の申請をすることが必要なります。
そのためワンストップ特例制度は利用できません

もし、すでにワンストップ特例制度の手続きをしていた場合は、確定申告でもう一度、寄付金控除を申し込まなければいけません。

もし確定申告で記入を忘れてしまった場合は、税務署や電子申告で還付申告を行なうことで寄付金は控除されます。

その場合は、5年以内であれば大丈夫です。

源泉徴収で済む場合(2年目以降)

住宅ローン控除の2年目以降は、10年間の控除期間中であっても、確定申告は不要です。

何も特別なことはせず給与所得者は源泉徴収だけで済ませることができます。

そのため、ふるさと納税の際、ワンストップ特例制度を利用することが可能です。

納税先が5ヶ所以内であることと、1月10日の期限を守れば、申請書を送り返すだけで控除が受けられるワンストップ特例制度はとても便利な制度といえます。

住宅ローン控除の初年度以外はワンストップ特例制度で、ふるさと納税を簡単に済ませましょう。

併用すると控除額はどう変わる?
ワンストップ特例制度と確定申告をした場合でそれぞれ解説

ワンストップ特例制度を選んだ場合と確定申告を選んだ場合では控除額が異なります。

異なる原因は計算の順序にありますので、下記で詳しくご紹介します。

ワンストップ特例制度を利用する場合
(住宅ローン控除1年目は不可)

ワンストップ特例制度と住宅ローン控除は影響がないので問題なく併用が可能であり、控除額にも影響がありません。

前述のとおりワンストップ特例制度で収めた寄付金は、住民税のみが控除対象となります。
対して、住宅ローン控除の対象となるのは基本的に所得税です。

所得税を控除しきれなかった場合にのみ、住民税が控除されるため寄付金による控除を満額受けることができます。

ただ、前述のとおり住宅ローン控除を受ける初年度は確定申告をする必要があるため、ワンストップ特例制度は利用できません。

住宅ローン控除が2年目以降で、ワンストップ特例制度を利用した場合の税金が控除される手順を、詳しく説明します。

  1. 所得税から住宅ローンの控除額を控除
  2. 所得税額が住宅ローン控除額で満額控除できなかった時は、控除残額につき住民税から控除限度額まで控除
  3. 残る住民税からふるさと納税の寄付金額を控除

手順2は、所得税の課税所得金額の7%まで、最大13万6500円が限度額です。

このように、ふるさと納税の控除は住民税のみ行なわれ、所得控除はされません。

そのため、納税額が減少せず住宅ローン控除とふるさと納税による寄付金控除を有効に活用することができます。

このように、ワンストップ特例制度と住宅ローン控除は併用しても互いの控除額に変化はありません。

確定申告をする場合
(住宅ローン控除1年目に必須)

確定申告をすると住民税と所得税から控除(還付)されます。そのため影響があります。

理由や影響金額の計算を下記で詳しく説明します。

ふるさと納税した金額から、税金の分が控除される手順は次の通りです。

税金控除の図

画像引用元:総務省|ふるさと納税ポータルサイト

内訳を具体的に説明します。

①所得控除としてふるさと納税の寄付金額が控除される

総収入-{ふるさと納税額(寄付額)-2000円(自己負担分)}=ふるさと納税控除後所得

②基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除等の控除により課税所得が確定し、
その額に基づき所得税及び復興特別所得税の納付額が確定する

所得は「ふるさと納税額‐2000円」分だけ減少されます。

給与所得者の場合はすでに源泉徴収された所得税等から減少した所得に対応する所得税等が還付されます。

還付される計算式は次の通りです。

{ふるさと納税額(寄付額)-2000円(自己負担分)}×(所得税+復興特別所得税=所得税率×1.021)

 所得金額により5%~45%×1.021の変動があります。

③所得税納付額から住宅ローン控除額を控除する

{ふるさと納税額(寄付額)-2000円(自己負担分)}×(所得税+復興特別所得税=所得税率×1.021)

住宅ローン年末残高の1%か物件取得金額の低い方となります。

④所得税額が住宅ローン控除額で引ききれなかった時は、
控除残額につき住民税から控除限度額まで控除する

所得税の課税所得金額の7%まで、最大13万6500円となります。

⑤残る住民税からふるさと納税の寄付金額を控除する

  • a 住民税からの控除額(基本分)
    ふるさと納税額(寄付額)-2000円(自己負担分)×10%
  • b 住民税からの控除額(特例分)
    ふるさと納税額(寄付額)-2000円(自己負担分)×{100%-10%(基本分の税額控除)-(所得税+復興特別所得税=所得税率×1.021)}

併用したときに実際に減少する住民税の計算方法

住宅ローン控除とふるさと納税による寄付金控除を併用して確定申告した場合、実際にどのくらい住民税が減少するのか、具体的に計算式に表してみましょう。

【早見表】住宅ローン控除がどれだけ減少するか

天引き前の年収から導き出した住宅ローン控除の減少分が、次の表です。

住宅ローン控除の減少分の表

引用:「みんなの税ツール @かいけいセブン」

たとえば、天引き前の年収が360万円の場合は所得税率が5%で、平成28年の寄付上限目安は1万9,000円です。

消費税が5%の時に取得した住宅の、住宅ローン控除の適用限度(A)は、6万5,000円

(A)のうち、住民税側の控除限度額は3万2700円なので、控除後の住民税は3万円

ふるさと納税の自己負担額は3,800円となり、住宅ローン控除からの減少分は1,800円となります。

このように年収と住宅ローン額が増加するほど、ふるさと納税の自己負担金や住宅ローン控除の減少分も増加傾向です。

住宅ローン控除を受ける初年度は、ふるさと納税の控除上限額をシビアに計算して自己負担金をなるべく抑えることをおすすめします。

併用すると控除額がどれだけ減少するか
実際に計算!

自己負担金を2,000円で抑えふるさと納税の控除が満額適応されるためには、住民税から控除される特例分が住民税所得割額の2割を超えない金額にする必要があります。

住民税所得割額の2割にするための控除上限額を、収入に対して各種控除される手順で計算式と共に表したのが、次の4段階です。

  1. 収入-給与所得控除=所得
  2. 所得-各種所得控除=課税所得
  3. (所得金額 - 所得控除額) × 住民税率10% - 税額控除額=所得割額
  4. 控除上限額=(所得割額×20%)÷(100%-基本分10%-所得税率×復興税率1.021)+自己負担2,000円

こちらの「税額控除額」に該当するのが、今回のテーマである「住宅ローン控除」です。

ほかにも「医療費控除」や「調整控除」などがあります。

最終的に算出される④の控除上限額を超えると、住宅ローン控除が住民税の方で控除適用限度に達し、ふるさと納税による自己負担金が増加します。

また、上記の①の計算に登場する給与所得控除は政府によって決められますが、税制改革により令和2年(2020年)より一律10万円引き下げられることになりました(年収850万円を超えると10万円以上の引き下げ)。

給与等の収入金額表

引用:国税局のHP:タックスアンサー(よくある税の質問) No.1410 給与所得控除

また、給与所得控除後の金額は政府によって一覧表が毎年配布されており、令和元年(2019年)の主なものは次の通りです。

給与などの金額(年) 所得
65万1,000円未満 課税なし
65万1,000円以上 161万9,000円未満 65万円を控除した金額
200万円の場合 122万円
300万円の場合 192万円
450万円の場合 306万円
600万円の場合 426万円
1,000万円の場合 220万円を控除した金額

このほか、細かい金額については国税庁のHPをご確認ください。

【参考】国税庁のHP:「令和元年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表 」

さらに、所得税率は次のように定められています。

引用:国税局のHP:タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率

モデルケースのご紹介

これまで紹介した計算式や課税所得の表を基に、具体的なモデルケースにおいてどれだけふるさと納税の自己負担金が増加するのか算出してみましょう。

また、年収だけではなく世帯構成や住宅ローン控除の金額によっても差が出てくるため、細かく条件を設定します。

モデルケースは3つです。

ただし、これから紹介するモデルケースでは、社会保険料や生命保険、医療費などの各種所得控除分は含まれないものとして計算していますので、実際にはさらに控除額の増加が予想されます。

また、福岡県のように独自で住宅ローン控除の延長・拡充を行なっている県もありますので、詳しくはお住まいの市区町村にお問い合わせください。

給与450万円|単身|
住宅ローン控除20万円の場合

給与所得が450万円で単身、住宅ローン控除が20万円の場合は配偶者控除などがありませんので、次の通りです。

  1. 収入が450万円の場合の給与所得控除後の金額は、306万円
  2. 所得(306万円)がそのまま課税所得とした場合
  3. [所得金額(306万円) - 所得控除額(427,500)] × 住民税率20% - 税額控除額(住宅ローン控除額20万円) = 所得割額
    3060,000 - 427,500×20% - 200,000 = 326,500
  4. 控除上限額=(所得割額326,500円×20%)÷(100%-基本分10%-所得税率20%×復興税率1.021)+自己負担2,000
    (326,500×20%) ÷(100%-10%-20%×1.021)+2,000 = 83,839円

以上の計算から、控除上限額は8万3,839円となります。

給与600万円|夫婦|
住宅ローン控除28万円の場合

給与所得が600万円のご夫婦で、住宅ローン控除が28万円の場合は配偶者控除が受けられます。

ただし、配偶者特別控除は平成31年現在、主に次の2つの条件があります。

  1. 控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額が1,000万円以下であること
  2. 配偶者の年間の合計所得金額が38万円超123万円以下であること

また、令和2年分以降は配偶者の年間の合計所得金額が48万円を超え133万円以下となることが決まっていますので、変動にご注意ください。

条件をクリアしている場合は、配偶者特別控除を受けることができます。

配偶者特別控除の金額は所得金額と、配偶者の所得金額に応じて決められており、一覧にしたものが次の表です。

配偶者特別控除表

引用:国税局のHP:タックスアンサー(よくある税の質問) No.1195 配偶者特別控除

このモデルケースの配偶者の所得金額が38万円を超えていて、85万円以下だと仮定した場合の配偶者特別控除は38万円となります。

この場合の控除上限額は次の通りです。

  1. 収入が600万円の場合の給与所得控除後の金額は、426万円
  2. 所得(426万円)- 配偶者特別控除(38万円)= 388万円
  3. [所得金額(388万円) - 所得控除額(427,500)] × 住民税率20% - 税額控除額(住宅ローン控除額28万円) = 所得割額
    3,880,000 - 427,500×20% - 280,000 = 410,500
  4. 控除上限額=(所得割額410,500円×20%)÷(100%-基本分10%-所得税率20%×復興税率1.021)+自己負担2,000円 (410,500×20%) ÷(100%-10%-20%×1.021)+2,000 = 102,895円

以上の計算から、控除上限額は10万2,895円となります。

給与1,000万円|夫婦と18歳の子|
住宅ローン控除35万円の場合

給与所得が1,000万円のご夫婦は配偶者控除が受けられません

また、年収が38万円以上なので、18歳のお子さんがいても扶養控除もありません。

この場合の控除上限額は次の通りです。

  1. 収入が1.000万円の場合の給与所得控除後の金額は、22万円を控除した金額となるので、978万円
  2. 所得(978万円)がそのまま課税所得とした場合
  3. [所得金額(978万円) - 所得控除額(1,536,000)] × 住民税率33% - 税額控除額(住宅ローン控除額35万円) = 所得割額 9780,000 - 1,536,000×33% - 350,000 = 2,370,520
  4. 控除上限額=(所得割額2,370,520円×20%)÷(100%-基本分10%-所得税率20%×復興税率1.021)+自己負担2,000円 (2,370,520×20%) ÷(100%-10%-20%×1.021)+2,000 = 594,189円

以上の計算から、控除上限額は59万4,189円となります。

まとめ

この記事では、次の6つについて説明しました。

  • ふるさと納税と住宅ローン控除で住民税が控除されるそれぞれの仕組み
  • ワンストップ特例制度を利用する場合のふるさと納税の控除額
  • 確定申告を利用する場合のふるさと納税の控除額 
  • 住宅ローン控除初年度と、ふるさと納税を併用した場合の住民税控除額が減少しない限度額の計算方法
  • 住宅ローン控除減少の早見表
  • ふるさと納税の自己負担金計算モデルケース3例

住宅ローン控除の初年度はふるさと納税を住民税の控除額が減少しない範囲で併用すると、ふるさと納税の自己負担額が2,000円の範囲で済みます。

この記事であなたもふるさと納税と住宅ローン控除の仕組みを知って、ぜひふるさと納税にチャレンジしてみてくださいね。

編集者:ナビナビクレジットカード編集部
ナビナビクレジットカード編集部

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