クレジットカードの仕組みを5分で解決!カード利用のメリットと注意点

クレジットカードで支払う

支払日を後延ばしできたり、料金を分割して支払うことができたりと、今や生活の中に欠かすことのできない存在になった便利なクレジットカード。

普段は何気なく使っているクレジットカードですが、少し冷静に考えてみると、

  • クレジットカードとはそもそもどういう仕組みか知りたい
  • 同じ価格の商品なのに、どうしてクレジットカードで買ったときだけポイントがつくのか知りたい
  • 分割払いは誰が負担しているのか知りたい
  • カード会社はどうやって稼いでいるか知りたい

という疑問が思い浮かぶことはありませんか?

この記事では、クレジットカード初心者が抱きやすい疑問への回答をまとめてみました。

この記事を読んで、クレジットカードの仕組みを知り、自分にとってクレジットカードが必要かどうかを判断してみてください。

クレジットカードは何をするカード?

クレジットカードの仕組みを知るにあたり、まずは「そもそもクレジットカードとはどんなカードなのか」という基本を押さえておきましょう。クレジットカードを使用できる主なシーンや、クレジットカードを保有するメリットについてもご説明していきます。

クレジットカードは買い物で後払いするカード

クレジットカードは、所有者の信用(credit)に基づいて後払いができるカードです。支払いの際に現金を持っていなくても、クレジットカードがあれば“ツケ払い”が可能になるため、急な入用でもスムーズに買い物を済ませることができます。

なぜ後払いが可能かというと、クレジットカードを発行している会社がカード利用代金を一時的に立て替えてくれるからです。お店側からすると、カード会社から代金がきちんと支払われるので、現金払いでなくても問題ないというわけです。

そして、カード会社に立て替えてもらった代金は、利用者の口座から後日引き落としされる仕組みになっています。これが、クレジットカードの基本的な支払いの流れです。

クレジットカードが使えるシーン

クレジットカードは以下のような、生活におけるさまざまな場面で利用することができます。

  • 各種ショップや飲食店
  • ネットショッピング
  • 公共料金(電気・ガス・NTTなど)
  • 携帯電話料金
  • 海外での各種支払い

ただし、クレジットカードはすべてのお店で使えるわけではありません。クレジットカードはカード加盟店でのみ利用可能で、お店によっては現金しか使えない可能性があるため注意が必要です。

とはいえ、アクワイアラー(acquirer)という加盟店管理会社が新規加盟店の開拓などを行っているのもあり、クレジットカードを利用できる場所は日々増えています。

とにかく加盟店が多いカードを持ちたい場合は、国内はもちろん海外でも使いやすいVISA(ビザ)やMasterCard(マスターカード)がおすすめです。

なお、アクワイアラーとは加盟店の募集や管理を請け負う会社で、加盟店からの売上伝票を取得して利用者の代わりに加盟店に代金を支払うなどの取り次ぎ業務を行っています。

クレジットカードの利便性とメリット

現金を持たずに、カード1枚で買い物を済ませられる利便性の高さがクレジットカード最大の魅力ですが、それ以外にも以下のようなメリットがあります。

  • 利用代金に応じてポイントを貯められる
  • カード会員だけが受けられる特典がある
  • 旅行傷害保険やショッピング保険が付帯している

カード会社は、会員を増やすために独自のポイントサービスや各種特典を用意しています。貯まったポイントは多彩な景品や商品券などに交換できてお得ですし、人気レストランの優待割引やコンサートの先行予約などの会員限定特典にも魅力的なものが多いです。

旅行が好きな方は、旅行傷害保険が充実しているカードを選べば、旅行先でのケガや病気、盗難など万が一のときでも心強いでしょう。

次章では、クレジットカードが成り立つ理由について解説していきます。

クレジットカード会社が成り立つ理由

コールセンター

クレジットカード会社が成り立っている主な理由は、

  • カード加盟店からの手数料収入
  • リボ払い、キャッシング、分割払いをしているカード利用者からの手数料(金利)収入

上記のふたつです。もちろん、単にクレジットカード会社だけが儲けるだけであれば、この仕組みは成り立ちません。

カード発行会社、カード加盟店、そしてカード利用者のそれぞれにとってメリットがある仕組みだからこそ成り立っているのです。

ここからは、クレジットカードを使ったときのお金の流れや手数料の仕組み、カード発行会社やカード加盟店、カード利用者にとってこの仕組みはどのようなメリットがあるのかについて解説していきます。

カード会社、加盟店、利用者のお金の流れ

クレジットカードを利用したとき、お金は以下の流れで動いています。

1:カード利用者が加盟店で商品またはサービスを購入する。(カード会員の情報やカード番号が記録される)

ただ、利用者は商品やサービスを手に入れることはできるものの、実際にその場でお金を支払う必要がない。

2:カード加盟店はカード利用者が購入した分の金額をカード発行会社に請求すると同時に、金額に応じてあらかじめ設定されている加盟店手数料をカード会社に支払う。

3:カード発行会社は利用代金を、カード加盟店に対して一時的に立て替える。

4:支払日になると、カード利用者の口座から実際にお金が引き落とされ、カード発行会社は立て替えていた分の金額を回収する。

このように、クレジットカード払いは現金払いとは違い、その場でカード利用者(購入者・消費者)のお金がなくならないため、流れが少し複雑になっています。

私たちが商品やサービスの支払いをその場でする必要がないのは、カード会社が一時的にその分を立て替えてくれているからなのです。

詳しくは後述しますが、クレジットカードとは「私たちカード利用者が後から確実に支払うという信頼で成り立っている仕組み」と言えるでしょう。

注意:カード発行会社と国際ブランドは違う

よく混同されますが、クレジットカードには「カード発行会社」と「国際ブランド」のふたつの会社が関係しており、それぞれで提供しているサービスが異なります。

まずカード発行会社とは、 「クレジットカードを発行し、カード利用者に対してポイントや利用者特典などのサービスを提供したり、請求書を発行したりする会社」 のことです。

カード会社は「発行会社」や「イシュア」と呼ばれることもあります。お客様サポートなどで対応してくれるのも、このカード会社です。

例えば、

  • 三菱UFJニコス
  • 三井住友カード
  • クレディセゾン

などの企業が「カード会社」に当たる存在となっています。また、銀行がカードを発行している場合は、その銀行がカード会社です。

次に、国際ブランドとは、「クレジットカードを使うために必要な、決済システムを提供している会社」のことです。

creca_brand

日本国内で発行したクレジットカードが海外でも使用できるのは、海外のその施設が国際ブランドに加盟しているからです。

国際ブランドは、

  • VISA
  • マスターカード
  • JCB
  • アメリカン・エキスプレス
  • ダイナースクラブ

の5つがほぼすべてのシェアを占めています。

クレジットカードの年会費や特典はカード会社によって左右されます。そのため、同じ国際ブランドであってもカード会社が違うと受けられるサービスがまったく違ってくるので注意してください。

国際ブランドはあくまで「決済ができる施設が同じ」というだけです。

例えば、「三井住友VISAカード」は、カード会社は三井住友カードですが、国際ブランドはVISAです。そのため、受けられるサービスは三井住友の基準が適用されます。

また、「JCB一般カード」のように、カード会社と国際ブランドの両方を同じ会社が担っているタイプもあります。

クレジットカードは、

「カード会社は、特典の内容が自分にとってメリットがあるか」 「国際ブランドは、自分が日頃利用する施設と提携しているか」

のふたつのポイントで選ぶとよいでしょう。

加盟店が払う手数料こそ、カード会社利益の大半

カード会社は、加盟店が支払う「加盟店手数料」によって利益を得ています。

加盟店とは、カード会社と提携してクレジットカード決済を導入している施設のことです。加盟は実在している対面取引の店舗はもちろん、インターネット通販やカタログ通販の場合でもできます。

加盟店がカード会社に支払う手数料は、おおむね1~7%ほどが一般的です。カード会社や業種によって異なります。

カード会社の利益の中で、この加盟店からの手数料はかなり大きな額を占めており、カード会社の利益の半分は加盟店手数料と言われています。

このような加盟店側とのやり取りをする、加盟店管理会社(アクワイアラ)も存在しています。

CREDITと書かれた絵を触る人々

2017.08.07

アクワイアラとは何?クレジットカード業界のことをもっと理解しよう

日本において、クレジット会社の役割は、イシュアアクワイアラ国際ブランドの3つに分類されます。特にイシュアとアクワイアラは、あまり一般的によく知られている言葉とは言えませんが、どちらもクレジット業界では欠かせない存在です。クレジットカードを利用するのなら、重要な役割であるアクワイアラとは何かということやその業務内容を知りたいと思いませんか?日本では、同じ会社が業務として行っていることが多いイシュアとアクワイアラですが、ここでは特に「アクワイアラ」に注目して、その役割や具体的な業務内容についてご紹介していきます。今や日常生活で欠かせないクレジットカードの仕組みを理解することで、よりよく利用できるようになります。

中小企業や個人でもクレジットカード決済システムを導入できる「オンライン決済」

ネット上で店舗を出したい中小企業や個人がクレジットカード決済を導入しようとしたときに、従来ではカード会社の厳しい審査を通過する必要がり、仮に通過したとしても高い登録費用や月額費用を支払う必要がありました。

しかし、カード会社との間に決済代行者が入ることで、直接カード会社と契約しなくてもセキュリティの高い決済システムを導入できるようになり、登録費用や月額費用も支払う必要もなくなりました(使用料は受け取り額に応じて課金される仕組み)。

上記の決算方法が「オンライン決済」であり、Amazonなどのネットショップが普及していく中で、今後ますます利用する機会が増えるとされる決済手法です。

リボ払い、キャッシング、分割支いの手数料もカード会社の利益になる

カード発行会社は、加盟店からの加盟店手数料の他にも、カード利用者がリボ払い、キャッシング、分割払いを選択した場合に発生する手数料(金利)から利益を得ています。

「リボ払い・キャッシング・分割払い」は、利用者からすると手元にまとまったお金がなくてもショッピングができる便利なサービスです。

しかし、その分カード会社に「利息」として追加でお金を支払っているのです。

クレジットカード会社は、利用者が全員支払い方法に一括払いのみを選んだとすると、単に決済の代行をしているだけなので、加盟店手数料からしか利益を得られません。

言い換えると、クレジットカード会社が提供している特典やサービスは、「リボ払い、キャッシング、分割払いを選択する利用者がいるからこそ成り立っている」と言えるでしょう。

それぞれのメリット

OKサインをする女性

クレジットカードの仕組みは、カード利用者(消費者・購入者)、カード加盟店、カード発行会社それぞれにメリットがあって成り立っています。

具体的にどういったメリットがあるのか、三者それぞれの視点からみていきましょう。

ユーザーのメリット

クレジットカードを所持することによるユーザーの主なメリットは、

  • 現金を持ち歩かなくてもよく、盗難補償がある
  • ポイントなどの特典が受けられる
  • 手元にお金がなくてもショッピングができる

上記の3つです。

まず、支払いをクレジットカード払いにすると、現金を持ち歩かなくてよくなるため、財布もかさばりませんし、もし盗難にあっても補償が付帯しているので安心です。

次に、利用するとポイントが貯まったり、提携先の施設で優待サービス受けられたりする特典があります。よく利用する施設が提携先になっている場合、そのメリットはかなりのものです。

最後に、リボ払いやキャッシング、分割払いなど手元にお金がなくてもショッピングができる点が挙げられます。

一括払いに比べて手数料はかかってしまいますが、こうした仕組みをうまく活用すれば、お金に困ったときの心強い味方になってくれるでしょう。

加盟店のメリット

加盟店がクレジットカードを導入する主なメリットは、

  • 売上の未回収リスクの回避など、現金トラブルの回避
  • 販路の拡大による、客単価や顧客の購買意欲の向上
  • 防犯対策

などが挙げられます。

現金だけしか取り扱っていない店舗だと、後から代金を支払う「売掛け金」の回収ができないリスクがどうしても発生したり、閉店時に計算するとレジのお金が合わなかったりするなど、現金独自のトラブルが発生しがちです。

その点、クレジットカードだとそうしたリスクを回避できます。

また、クレジットカードが使えるということは、顧客からすると多様な支払い方法が選択できるだけでなく、「今、手元に現金がなくても、リボ払いや分割払いで大きな買い物ができる」という選択肢が生まれることになります。それにより、客単価や購買意欲は向上しやすいでしょう。

さらに、現金はどうしてもレジや金庫にお金を置いてあるため、防犯には限界があります。それを完全にクレジットカード決済のみにすると、施設にはお金がないため防犯対策にもなるのです。

カード会社のメリット

カード会社がクレジットカードを使ってもらうメリットは、

  • 加盟店から契約料収入が得られる
  • 加盟店から手数料収入が得られる
  • リボ払い、分割払い、キャッシングを選択した利用者から手数料(金利)収入が得られる

カード会社は、加盟店から契約するときに契約料を支払ってもらえますし、その後も継続的に手数料がもらえます。

また、利用者の一部からは、支払い方法に応じた手数料の収入が得られるなど、カード会社側のメリットは、一言で言うと「売上・利益が得られること」です。

ドル決済の場合の仕組み

海外旅行などでクレジットカードの利用代金をドルで支払う「ドル決済」では、日本円に換算する手数料がかかります

膨大な数の両替作業を効率的に実行するには専用システムが必要で、手数料はその運営や開発のために必要なのです。そのため、最終的な支払い額が「商品・サービスの金額+両替手数料」となる点が国内利用とは異なるので注意しましょう。

なお、手数料の基準となるレート(換算率)はカード付帯の国際ブランドごとに設定されていて、為替変動の影響も受けるため常に変化します。

また、為替が適用されるタイミングは購入時ではなくカード会社での決済時となるため、数日のタイムラグが発生することも知っておきましょう。

それでは、次の項からは「実際に商品を購入した後の支払いの流れ・仕組み」についてみていきましょう。

商品を購入した後、支払いフローの仕組み

買い物風景

クレジットカードを使った支払いは、その場ですぐお金がなくなるわけではありません。決済時は、本来利用客が支払うべき金額を、カード会社が一時的に肩代わりして加盟店に支払っているのです。

その後、締め日に支払い金額が決定し、支払日に利用客の口座から実際にお金が支払われます。

ただ、実際にお金が銀行から引き落とされる支払日と、支払額が決定する締め日に関しては、それぞれ違う日なので、その辺りも理解しておく必要があるでしょう。

さらに、クレジットカードを使用しても、加盟店の請求処理が遅れると、支払い日が後ろ倒しになる可能性もあります。

こうした一連の流れについて、押さえておきたいポイントをそれぞれ深堀していきましょう。

加盟店への支払いはカード会社が一時的に立て替えてくれている

クレジットカードを利用すればわかると思いますが、施設やネットでカードを使用したそのときに、お金は必要ありません。これは、カード会社が加盟店への支払いを一時的に立て替えてくれているためです。

このように、クレジットカードはカード保有者が「後から確実に使ったお金を支払ってくれる」という信頼のもとに仕組みが成り立っています。

カードの保有者がお金を返済しないと、カード会社がまるまる損害を受けることになり、このビジネスは成り立ちません。そのため、クレジットカードの作成には審査があったり、個人の返済能力に応じて使用できる金額が違ったりしているのです。

支払日や締め日はカード会社によって異なる

クレジットカード初心者はよく勘違いしがちですが、支払日と締め日は違う意味ですし、それらの日付はカード会社によって異なります

支払日は「実際に口座からお金が引き落とされる日」で、締め日は「クレジットカードの1ヶ月利用分の支払い金額が決定する日」です。

また、これらの日付はカード会社によって異なります。例えば、

  • JCBカード:毎月15日締め、翌月10日払い
  • 楽天カード:毎月月末締め、翌月27日払い
  • 三井住友カード:毎月15日締め、翌月10日払い、もしくは毎月月末締め、6日払い

のように、月の途中で締める会社もあれば、月末で締める会社もありますし、ふたつの選択肢から選ぶ会社もあるのです。

自分が利用しているカード会社の支払い日と締め日は、あらかじめしっかりと把握しておきましょう。

利用した加盟店の請求処理でタイムラグが発生することもある

先ほど、「締め日はクレジットカードの1ヶ月利用分の支払い金額が決定する日」と紹介しましたが、加盟店の請求処理が遅れると、当日使用した分が翌月に繰り越されることがあります。

例えば、

「15日が締め日のカードで、15日にカードを使ってショッピングをした。しかし、加盟店の請求処理が遅れて、当日中には支払いは確定せず、翌日16日に翌月分として請求処理された」

といった具合です。このように、締め日の当日や直前でクレジットカードを使用すると、請求処理が遅れて翌月分として計算されることがあるので気をつけましょう。

クレジットカードで商品やサービスを購入した後には、このような流れが利用者、加盟店、カード会社の間で行われているのです。

次の章では、クレジットカードの限度額がどのように決まるのかについて詳しく見ていきましょう。

クレジットカードの限度額の決め方

クレジットカードには利用可能な限度額がカード会社によって設定されています。クレジットカードは際限なく使えるわけではなく、カード発行時に決められた金額の範囲内で利用できる仕組みです。

限度額を超えるとカードが使えなくなるので、高額の買い物をする際は注意が必要です。

クレジットカードの限度額の定義や決定方法について、さらに詳しく見ていきましょう。

クレジットカードの利用限度額とキャッシング枠は共通

クレジットカードの利用限度額には、買い物などの各種支払いに利用できる「ショッピング枠」だけではなく、現金を借り入れることができる「キャッシング枠」も含まれています。

枠というのは限度額の内訳という意味合いで、通常キャッシング枠はショッピング枠より少ない額が設定されます。

例えば、ショッピング枠が50万円でキャッシング枠が20万円の場合、10万円の借り入れをすると残りのショッピング可能額は40万円となります。

同じケースで、先に40万円分のショッピング利用をした場合のキャッシング可能額は10万円です。つまり、ショッピング枠の利用状況によってはキャッシング枠を全て使い切ることができなくなります。

このように、ショッピング枠の中にキャッシング枠が含まれるとイメージするとわかりやすいかもしれません。なお、限度額の枠はカード会社への支払いが完了するとリセットされます。

希望した限度額の審査で決定

クレジットカードの限度額は、申し込みの際に利用者が申請した希望額についてカード会社が審査を実施し、決定されます。申請した希望額どおりに限度額が決まるわけではなく、審査結果によっては減額されることがあります。

限度額を決めるための審査がどのような基準で行なわれているのかはカード会社によって異なります。審査方法はほとんどの場合公表されていないため明確にはわかりません。

とはいえ、審査基準には何の手掛かりもないわけではありません。例えば、利用者の年収は限度額を決める審査基準のひとつだと言われています。

年収は利用者の返済能力の有無を判断する客観的な材料となるためです。クレジットカードのグレードによっては入会条件に年収を明記しているものもあります。

限度額150万円で申請した人の年収が200万円だった場合、常識的に考えても年収とのバランスが悪いので審査を通過するのはむずかしいでしょう。法律では、クレジットカードの適正な限度額を算出する下記のような計算式を定めています。

支払可能見込額=(年収等-生活維持費-クレジット債務)×0.9

年収などから、生活に必要な支出やカード会社に返済する支払予定額を差し引いた上で、クレジットカード利用に充てられる支払可能見込額を算出します。カード会社は、これを参考にしながら独自の基準を加えて限度額を設定しているものと予想されます。

クレヒスが悪いと審査通過に不利

限度額の審査は、クレジットヒストリー(クレヒス)が悪いと不利になる可能性があります。

クレヒスとは、過去のクレジットカードの申し込みの状況や利用状況などの履歴のことです。クレヒスに返済の遅延といった事故情報の履歴が残っていると、「今回も返済してもらえないかもしれない」と信用されなくなり、限度額の引き下げにつながります。

クレヒスは申し込み者が信用できるかどうかを見極める重要な材料なので、年収が基準を満たしていても、クレヒスに問題があれば審査にも影響を及ぼします。

なお、クレヒスの仕組みについては、後ほど詳細をご説明していきます。

次の章では、クレジットカードと他の金融サービスとの違いについてご説明していきます。

他の金融サービスとの違い

手持ちの現金が不足しているときに便利な金融サービスには、銀行や消費者金融からお金を借りられるカードローンといった選択肢もありますが、クレジットカードとは主に下記の点で異なります。

  • カードローンは現金の貸し付けに特化したサービスで、ATMやネットで借り入れができる
  • 銀行カードローンは比較的低金利で限度額も高めだが、借り入れまでに時間がかかる
  • 消費者金融カードローンは高金利だが審査時間が短く、即日借り入れも可能

そもそも、クレジットカードにおけるメイン機能はショッピング利用であり、キャッシング機能は付加的な機能です。上記でご説明したように、キャッシング枠はショッピング枠の利用状況によって上限まで使えなくなることがあるため、まとまったお金が必要な方には不向きです。

電子マネーとの違い

電子マネーも現金の代わりに使えるためクレジットカードと似ていますが、下記のような違いがあります。

  • 電子マネーはサインや暗証番号が不要
  • プリペイド型の電子マネーは事前にチャージ(入金)が必要
  • クレジットカードと比べると電子マネーが利用できる店舗は少ない
  • プリペイド型の電子マネーは審査なしで所有できる
  • 電子マネーが利用できる上限は3〜5万円程度と少額

電子マネーはクレジットカードのように高額の買い物には利用できませんが、サインなどが要らずスピーディーに支払を済ませられるため、急いでいるときや数百円〜数千円程度の買い物には便利です。

一方クレジットカードは加盟店が多く、ネットショッピングや海外でも利用できるため、電子マネーと比べると汎用性が高いと言えます。

最近では、クレジットカードと電子マネーが一体型になっているタイプも人気があります。2つの機能が1枚に収まるので財布がすっきりしますし、残高が一定以下になると自動的にチャージされる、オートチャージ機能があるタイプならいちいちチャージする手間も省けます。

次章では、クレジットカードを現金化する仕組みや問題点について解説していきます。

クレジットカード現金化の仕組み

クレジットカード現金化とは、クレジットカードを利用して現金を入手する方法です。2000年代の初め頃に登場した比較的新しい取引手法なので、クレジットカード現金化という言葉自体を初めて耳にするという方も多いのではないでしょうか。

クレジットカード現金化は、お金が必要な人にとっては便利な手段に思えるかもしれませんが、一方で大きな問題点もあります。現金化は基本的に禁止されている行為なので、基本的な仕組みと共に問題点についても確認した上で、思いとどまるようにしてください。

クレジットカード現金化とは

クレジットカード現金化とは、現金化業者を介してクレジットカードのショッピング枠を現金に換えることです。

具体的な取引の流れは次項でご説明しますが、クレジットカード現金化には審査がなく、インターネットで簡単に申し込むことができるのが利点です。

また、多重債務などで金融機関から新たな借り入れができない場合でも、ショッピング枠があればこの手法で現金を入手できます。

クレジットカード現金化までのフロー

クレジットカード現金化には、「キャッシュバック方式」と「買取方式」の2パターンがあります。

キャッシュバック方式では、以下のような手順で現金化します。

  1. 現金化業者のホームページから申し込む
  2. 業者から指定された商品をクレジットカードで購入する
  3. 購入した商品が送られてくる
  4. 購入代金からマージンを引いた差額が銀行口座に振り込まれる

買取方式の手順は以下のとおりです。

  1. 現金化業者のホームページから申し込む
  2. 業者から指定された商品をクレジットカードで購入する
  3. 届いた商品を現金化業者に送付する
  4. 商品代金として業者から現金が振り込まれる

キャッシュバック方式では例えばビー玉のような、一般的には利用価値のないものが商品として指定されやすいです。買取方式では有名ブランド品や新幹線のチケットなど価値の高いものが対象となることが多いようです。

買取方式は端的に言うと転売なので、商品のやり取りをする分、キャッシュバック方式より現金化までの時間がかかります。

クレジットカード現金化が問題となる理由

クレジットカード現金化は、どうしてもお金が必要な人にとっては便利な仕組みかもしれませんが、以下のような問題があるので利用しないようにしましょう。

  • マージンが非常に高額な場合、違法レベルの高金利を支払っているのと同じ
  • 現金を手に入れてもクレジットカードへの支払いが残るため、返済のために多重債務に陥るリスクがある
  • カード会社に発覚するとクレジットカードを利用できなくなる可能性がある

クレジットカード現金化は、例えば50万円のショッピング枠を使って40万円を手に入れることが可能ですが、同時に業者にはマージンとして10万円支払ったことになります。

マージンは金利に置き換えて考えると違法レベルになることがあるため、目先の現金化にとらわれず冷静に判断することが大切です。

また、クレジットカード現金化はカード会社の利用規約で禁止されている場合がほとんどですし、金融庁でも認めていない行為です。カード会社に発覚すると、分割払いをしていた分の一括返金を求められたり、強制解約させられたりすることもあります。

さらに、悪徳業者に住所や氏名、クレジットカード番号などの個人情報が流れる恐れもあります。

クレジットカード現金化には多くのリスクがともない、禁止されている行為であることを認識しておきましょう。

続いて、クレジットカードの審査に関わる信用情報の仕組みについてご説明していきます。

クレジットカードの信用情報の仕組み

クレジットカードの契約内容や返済状況は、信用情報として個人信用情報機関に蓄積され、審査などに活用される仕組みとなっています。

信用情報は新たにクレジットカードを作ったり、限度額のアップなど契約内容を変更したりするときにとても重要な情報となるため、仕組みを知っておきましょう。

クレジットカードの信用情報とは

クレジットカードの信用情報とは、以下のような個人の信用取引に関するさまざまな情報のことです。

  • 申し込み内容
  • 契約内容
  • 返済、支払い状況
  • 利用残高

こうした信用情報はクレジットヒストリー(クレヒス)とも呼ばれ、CICやJICC(日本信用情報機構)といった国が認定した個人信用情報機関に蓄積されています。

信用情報にはクレジットカードの申し込み状況や利用状況だけではなく、キャッシングやローンの利用状況などの情報も登録されていて、「これまでの信用取引が健全に行われていたかどうか」を確認することができます。

また、クレジットカードの申し込み時には氏名や住所、勤務先などを記入しますが、信用情報はこうした属性情報に虚偽がないかどうかをチェックするのにも役立ちます。

なお、登録される信用情報はあくまでも信用取引にまつわる客観的なデータであり、個人の思想や趣味といったデリケートな情報は含まれていません

クレジットカードの信用情報の重要性

クレジットカードの信用情報は、カード会社からの信用を得るために非常に重要な情報です。

クレジットカードを利用する側からすると、日頃から信用情報について意識することはあまりないと思います。

一方カード会社側は、「この人にお金を貸しても大丈夫かどうか」を見極める必要があります。そこで、信用情報を重要な参考データとして活用するのです。

例えば、支払いの延滞が複数回あったり、クレジットカードの申し込み件数が多すぎる多重申し込みの履歴があったりなど、信用情報に問題がある場合、その人にお金を貸すのはリスクが高いと判断されます。

カード会社は、「貸したお金を期日までにきちんと返してくれる人」と取引することで収益を得られます。

約束を守れない人や支払い能力が不足している人にばかりお金を貸していると、会社の存続が危ぶまれる事態にもつながりかねません。信用情報の仕組みがなければ健全な信用取引は成り立たないとも言えるでしょう。

信用情報の共有システム

先ほども少し触れましたが、クレジットカードの信用情報は個人信用情報機関に蓄積され、カード会社と共有できるシステムが整っています。

現在、国内の主なクレジットカード会社が利用している個人信用情報機関は以下の3つです。

クレジットカード会社や銀行などの信用取引に関わる企業は、こうした個人信用情報機関に加盟しており、審査など必要に応じて信用情報を照会しています。

さらに、上記機関は「CRIN(クリン)」という情報ネットワークでお互いの情報を共有しているため、例えばCICの情報はJICCでも照会できる仕組みとなっています。

中でもCICはクレジットカード会社が共同出資をして設立された機関なので、クレジットカード会社が加盟している割合は非常に高いです。そのため、クレジットカードの審査に活用される信用情報はほぼCICのものである、と考えても差し支えありません。

なお、個人信用情報機関にある自分の信用情報は、本人であれば取り寄せることができます。

必要な情報開示請求の手続きを行えば、1,000円程度の費用で郵送、もしくはスマートフォンから確認可能となります。心配な方はクレジットカードに申し込む前に一度チェックしておくと良いでしょう。

不正利用が発覚した場合のクレジットカード会社の対処方法

クレジットカードには紛失や盗難により他人に不正利用されるリスクがありますが、そのような場合は、カード会社に連絡すれば利用停止措置などの対処を速やかに実行してくれます。身に覚えのない請求があった場合も同様です。

利用停止措置が取られればクレジットカードは無効となるため、カードを持っていても実際に使うことはできなくなります。

ですから、被害を防止するためにも、紛失や盗難に気づいた時点で、一刻も早くカード会社に連絡を入れましょう。利用停止と共に再発行の手続きも済ませておくと安心です。

また、クレジットカードの多くは盗難保険が付帯されています。もし盗難に遭って不正利用されたとしても、実質的な損害は避けられることを念頭に置き、落ち着いて行動することが大切です。

信用情報やクレヒスという観点では、紛失や盗難は基本的に影響しません。

「不正利用されたりすると審査が通りにくくなるのか心配」と考える方もいるかもしれませんが、紛失や盗難は本人の過失ではなく不可抗力とみなされるため、個人信用情報機関には記録されません。

発行元であるカード会社の記録には残りますが、本人によほどの過失や故意などの悪質性が認められない限り、信用情報や審査に影響を与えることはないので安心してください。

信用情報をきれいに保つ方法

信用情報をきれいに保つための大原則は、「借りたお金を期日までにきちんと支払い続ける」ことです。とても基本的なことですが、毎月約束どおりに返済することを積み重ねていれば、お金を貸してもちゃんと返済してくれる優良顧客として信用してもらえます。

また、クレジットカードを毎月のように使い続けることも、信用情報をきれいに保つポイントです。カードを使わなければ信用情報が汚れる心配もありませんが、カード会社から優良顧客とみなされるには定期的に使い続けている方が良い印象を与えます。

反対に、信用情報に傷がつく「悪いクレヒス」と呼ばれる状態としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 支払いを延滞したことがある
  • 債務整理したことがある
  • 短期間で複数のカードに申し込みをしている
  • 他社からの借り入れ金額や借入件数が多い
  • カードを作ったのに全く利用していない

複数のクレジットカードやカードローンに短期間で申し込みをしている人は、「他社の審査に落ちやすい人」「かなりお金に困っている人」と判断され、カード会社は敬遠しがちです。

また、カードの利用状況が全くない人は、過去に金融事故を起こしたために履歴がリセットされている「スーパーホワイト」という状態が疑われることがあります。

所有しているクレジットカードのグレードアップや、新たなカードを作る際は審査に通過する必要があるため、上記を意識して信用情報をきれいに保ちましょう。

カードを追加で作りたい場合は、最低でも6ヶ月以上経ってから申し込めば悪質な多重申し込みとみなされる確率は下がります。

次章では、学生が利用するクレジットカードの決済方法について確認していきましょう。

学生が利用するクレジットカードの決済も基本は同じ

クレジットカードには大学生や専門学校生など、学生が作れるものもありますが、学生が利用するカードは一般カードと決済方法などに違いがあるのでしょうか。詳しく確認していきましょう。

基本的には同じ

学生向けのクレジットカードの決済方法は、一般カードと基本的に同じです。加盟店でカードを提示して商品やサービスを購入し、カード会社の請求内容に従って期日までに購入代金を支払えば決済完了です。

支払い方法には一回払いやボーナス払い、分割払いなどの種類がありますが、会社員のように安定した収入のない学生は一回払いにしておきましょう。

そもそも学生なのでボーナスのようなまとまった収入を頼りにするのはリスクがありますし、数回に分けて支払う分割払いにすると身の丈に合わない買い物をしてしまう可能性があります。

店頭でカード払いをする際は、本人であることを確認するために伝票へのサインが求められます。専用端末に暗証番号を入力するやり方のお店もあるので、その場合は入会時に登録した暗証番号を入力しましょう。

ネットショッピングの場合は、サインや暗証番号を入力する代わりに、カードに記載されているカード番号や有効期限、セキュリティコードなどを入力する必要があります。

クレジットカードの利用シーンによって決済方法は多少異なるものの、基本的な手順は一般カードと同じです。

金利や限度額等が異なる

学生向けのクレジットカードは金利手数料や限度額が一般カードと異なる場合があります。カードの種類によっても異なるため一括りにはできませんが、特に限度額については5万円〜20万円程度と低く抑えられているカードが多いです。

また、現金を借りられるキャッシング枠は利用できない、もしくは多くても10万円程度までとなっています。

分割払いやリボ払いを選ぶと発生する金利手数料は、分割回数が多い場合や支払い期間が長期化すると高くつきやすいので、金利が低いと思える場合でも注意が必要です。

学生向けのクレジットカードは年齢が18歳以上なら申し込みが可能で、一般カードと比べると審査も通りやすいのが特徴です。

年会費が無料のものも多いですし、入会しやすい学生のうちに会員になっておけば、卒業後に自動的に一般カードに切り替えられるというメリットもあります。

最後の章では、クレジットカードの仕組みや業界が学べるおすすめ書籍をご紹介します。

クレジットカードの仕組みや業界が学べるおすすめ書籍

最後に、クレジットカードの仕組みや業界の動向をもっと深く勉強したい!という人のために、編集部おすすめの書籍を2冊紹介します。

決済の仕組みを学びたいならこの一冊!

クレジットカードビジネスの成り立ちと仕組みが分かりやすく説明されている一冊です。カードビジネスの最新情報についても触れられています。

新技術で変わる!図解カードビジネスのしくみ
  • 作者:本田元
  • 出版社:中央経済社
  • 発売日:2013/08/10

業界の動向を学びたいならこの一冊!

クレジットカードの仕組みはもちろん、各カード会社の歴史や今後の動向についても解説されています。

図解入門業界研究最新クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第4版] (How‐nual―図解入門業界研究)
  • 作者:平木恭一
  • 出版社:秀和システム
  • 発売日:2014/10/27

まとめ

クレジットカードという仕組みは、カード会社、加盟店、そして私たち利用者にとってそれぞれメリットのある仕組みです。

カード会社は、契約している加盟店やリボ払い、分割払い、キャッシングを選択した利用者から利益を挙げています。その分、加盟店は販路を拡大できたり、現金トラブルを防げたりといったメリットがあり、私たち利用者は手元にお金がなくても、信用でお金を借りることができるのです。

このように、クレジットカードは「私たち利用者の信頼で成り立っているビジネス」と言えるでしょう。締め日や支払日などについてもしっかりと意味と日付を把握し、計画的にクレジットカードを利用してください。

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